音の葉おれんじ

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zoom RSS 月影の鎖 狂爛モラトリアム Vita版 プレイ感想 その2

<<   作成日時 : 2017/05/08 15:10   >>

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月影FD、お兄ちゃん&藤堂兄弟ルートの感想です。

大井川 護

妹想いの優しいお兄ちゃんで、なにかと鬱々としがちな月影においてはこの上なく癒しなキャラ。さぞやFDでの攻略が待ち望まれていたであろうと思われます。

…が、私は本編プレイ時はそこまで心に刺さらず(すみません)

単純にサブキャラ(兄)という記号的なポジションだとすると、ユルい駄目お兄ちゃんぷり和むし他キャラとの恋愛も応援してくれるし素敵!ってなったかもですが。

血がつながっておらず彼女に恋心を抱いているという背景を知ると…真意がいまいち見えない彼の挙動を不思議に思ってしまって。

「そもそも、護さんが兄兼恋人としてめぐみちゃんを守ってあげれば、何の苦労もなくハッピーエンドになるでしょうに…」とすら思っていたので。そう出来ないだけの事情やしがらみがあるなら是非とも知りたいと思ってました。

そして、実際FDをプレイした結果…ああああ、なにこれお兄ちゃんめちゃくちゃ良いお兄ちゃんだし、死ぬほどいい男だし、死ぬほど拗らせてるし、死ぬほど報われない…(顔を覆ってうずくまりながら)

いや、正確にいうと、手始めに大井川ルゥトをプレイした時はそこまで後に残らなかったんですよ。「やっぱり見えないところで苦しんですごい頑張ってたんだ…救済ルート出来てよかったね…」くらいの中程度の感動でした。

が、他ルートを全部回収してその決意と苦悩がつまびらかにされた今…愛の深さと重たさにじわじわと絡め取られてしまい身悶えました。この人、壮絶なまでにめぐみさんの事しか考えてない…!!

本編プレイしてた時、妹に店を任せっぱなしにして自分は夢を追いかけ家を空けがちスタイルなお兄ちゃんを見て「え、いや…さすがにこの状況なら傍にいて助けてあげなよ…」と、空気読めてるんだか読めてないんだかな自由人っぷりに戸惑ったりしてたんですけど。

あれ、ギリギリな状態で余裕なんて欠片もなかった故か…と改めてめぐみさんの業の深さを噛み締めました。兄としても男としても生殺しな共同生活はつらいですよね。そりゃあ、お兄ちゃん仕事にかまけて留守がちにもなるわー…

そんなわけで、全ルート制覇したいま改めて心の底から思います。二人の心が歪むことなくきちんと通い合って、護さんの想いが報われるルートがあって、本当によかった…!!
最推しが神楽坂さんなのは変わりないんですが。お兄ちゃんめちゃくちゃ好きになりましたよ…

〜GOODアフター〜

これまで遠慮がちで溝があった「兄と妹」の絆を埋めつつ、さらにちょっとずつ恋人らしさも混ぜ合わせつつな、爽やかで心温まるやり取りが堪能できました。月の畔で全員集合して和やかに会話してるのって意外とレアだし、ちょっとグランドフィナーレ感ありますよね。

榛名くんがあまりに気持ちいいフラれっぷりでお気の毒さまです(合掌)しかし、彼の恋心はだいぶ捩れてるので、報われない時の方がある意味輝いてる気もする←酷い

めぐみちゃんも護さんも、お互いに無理も我慢もしなくて良くなったせいで肩の力が抜けてすごく幸せそうで…収まるべきところに収まった大団円感がすごく良かったです。

お兄ちゃんやっぱりモテてたんじゃないかー!(笑)後出しでこれでもかってくらい格好良いところをボロボロこぼれ落としてくる大井川護こわい。

そして…これは仮にめぐみちゃんが他の誰かを選んだとしたら、どれだけ良縁に恵まれようと護さんはずっと独身貫くんだな、という裏付けがとれるエピソードでもあり。大井川ルゥトのバッドと照らし合わせて考えると…究極にしんどくなってくるあたりどこまでも罪深いです。


〜アナザールゥト〜

兄と妹の穏やかな日常…って感じで、しんみり&ほのぼのしたのですが、他ルートでも似たようなやりとりは見てたので差異がなくて物足りない感じでした(ごめんなさい)

大井川ルートでめぐみちゃんに耳元でおはようされて動揺しまくるお兄ちゃんとか、めちゃくちゃ可愛かったので…出来ればああいう恋愛モードの二人がもうちょっと見たかったんですよー!


〜花柳街アナザー〜

ここまでのお兄ちゃん関連のシナリオでは、彼のゆる〜く明るい振るまいに隠されていた一面をこれでもかというほど拝ませてもらって、その献身的な愛と懐の深さにふるえたわけですが。

人生全て捧げる勢いで愛しい少女が傍にいるのに、守ることも触れる事も出来ないとか相当の苦悩があっただろう事は想像に難くないのに…そういった負の面に関してはわりと軽めに流されてたので、ちょっと肩透しだった部分もありました。

よほどめぐみちゃんに格好悪いところを見せたくないんだなと納得できる反面、そこをぼかしてしまうのは月影らしくないし、できればドロドロした部分も見せて欲しいなと思ったりしました。

…からの、このルートですよ!!(戦慄)ちゃんとこっちで本領発揮しときましたんで!と言わんばかりのどうしようもない鬱シナリオに痺れました。

花柳街ルート全般に言える事ですが…移植時にこんなぶっ飛んだ追加を改めて入れちゃうTAKUYOさん、最高に攻めてるしイカレてると思います(大好き)

理不尽に引き離されて閉ざされてしまった環境で、手紙という伝達手段しかなくなった二人の鬱屈した感情とすれ違い…もどかしい鬱具合が半端無かったです。

希望しておいてなんですが、他ルートでは頑なに「良いお兄ちゃん」のまま居続けようと、内面をさらけ出さなかった護さんが疲弊してボロボロになっていく様を見守るの、なかなかにしんどかったです。

純愛エンド:めぐみちゃんにとっては、お兄ちゃんは本当に大事な存在であり「絶対に自分を見捨てない家族」としての役割をなによりも切望してたんだなあ…というのが骨身にしみる内容になってました。

異性としての彼を求める意識も無くはないのに、潜在意識の相当深いところに沈んでいるので、恋愛対象としては中々見られない…どころか、家族として寄せていた信頼を壊されるだけの地雷になりかねない。

そういった彼女の複雑に拗れた本音を早々に見抜いて、あえて距離を取り他の男に託す道を探そうとしていた護さん本当にすごいなと思いました。

それにしても…ここまで家族愛を拗らせてきた経過を思えばごく自然な振舞いではあるのですが…めぐみちゃん、ほんとお兄ちゃんが相手の時だけ異様に身持ち堅いな!!
こうも献身的に想われてるんだし、もう少しサービスしてあげてもいいと思ったのに(最低)お兄ちゃん本人も長年の片想いこじらせすぎて、無意識に体が拒絶反応起こしちゃうあたり、どうしようもなく厄介で難解な兄妹だ…

こんなにも「あるべき形に落ち着いた感」があるのに…互いに死ぬほど面倒くさいしがらみに囚われてるから、二人が男女の仲になる可能性って他キャラと比べたらめちゃくちゃ低確率なのでは…なんて考えてしまうあたり、本当に護さんとめぐみちゃんの関係しんどいですよね。

依存エンド:もはや終盤あたり「あ〜うーあ〜…」と、人間やめた生き物みたいなうめき声しか出なくなってました(笑)

どうしてめぐみさんは、こうも好意を寄せてくれた男性の人生とか人格を狂わせておかしくさせるの…そして、何でこの兄妹は変なところで頑固で真面目で融通きかないところがそっくりなの…と頭を抱えたくなりました。

心中する場面を直裁には描かず、神楽坂さんと望月くんの会話でしめる手法が最高でした。虚しくて後味の悪さしか残らないはずの結末なのに、どこか切なく美しいんですよね…

これまで互いにひた隠しにしてきた欲望を曝け出してしまったことを恥じ、死を選ぶ二人の思考には共感出来ないんですが。そこに至るまでの思考経緯を丁寧に描写してくれてるので、わりと「ああ、この人達なら仕方ないのかな」と、納得できてしまうのがすごい。


〜藤堂兄弟ルゥト〜

PSP版は未プレイながらも、FDの移植で今さら新キャラとは…?と彼らの参入に関してわりと戸惑いがありました。

「誰よこの人達…確かにイケメンだけど!めぐみちゃんのお相手としては既存4名+お兄ちゃんで間に合ってますけど!?」くらいの気持ちだったので、一体どんな感じに仕上がっているのかドキドキしながらプレイしました。



……えっ!?

ちょっとー、藤堂兄弟めっちゃ良いじゃないですかー!!何この美味しい萌えキャラ…!!!(すみません。我ながら酷い掌返しっぷりですが、本当にめちゃくちゃ格好良かったんです)

「あっ…そういえば、こんな人達月影の鎖にちゃんと居たわ。いや、確かに本編には出てなかったけど、本土に居た。居たに違いない!!」…みたいな、自分でもよくわからない錯覚をおぼえてしまうくらい、世界観にしっくり馴染んでいました。

既存キャラに無かった魅力があり、めぐみちゃんとの絡んだときの親和性というか相互反応がとても新鮮だし面白い。だまし討ちのようなハイスペックさにぐうの音も出ない状態でした(笑)

藤堂兄弟の参戦により、同性で血の繋がった兄弟&異性で血のつながりが無い兄妹の対比を筆頭に、他キャラとの比較対象図がさらに面白くなってたと思います。

藤堂 雅

タイプ的には俺様サド(微ツンデレ)といった感じで言動はキツいし、傲慢なビジネスライク思考を地で行くような人ですが…それは子供の頃お金に苦労してきたゆえであり、性根はけして歪んでなくてすごくいい人でした。

自分が認めて懐に入れた人間はとても大事にしてくれるし、愛嬌も色気もたっぷり。やることなすこと、どこかしら粋な感じがする風流な男前キャラでした。名は体をあらわす…

ペットのアインさんと樹さんにだけ優しかった雅兄さんが、めぐみさんに少しずつ情を抱いてあれこれ構ってくれるようになるのとても良かったです。既存キャラにはない味わいがクセになる…

お兄ちゃんとはまた違った趣がある良い兄さんっぷりを発揮する雅さんほんと輝いてるし(日本語ー!)たまに男女の仲を匂わせるようなそぶりでめぐみちゃんをからかったりするのとか、様になりすぎて逐一ときめく!(笑)

自分の力で店を大きくして財を成したという自負があるせいか、心に傷は抱えてるものの求心力あふれる自信家で陽属性の人なので、俺様な発言もさほど嫌味がなくて小気味良い感じでした。

最初は彼の態度に萎縮していためぐみちゃんが感化されてどんどん前向きになっていき、雅さんも彼女の愚直なまでのお人好しさを自分の親と重ねて嫌悪してたはずが、だんだん惹かれていって…と、互いに良い影響を与え合う関係がとても良かったです。

思った以上に性根が真っ当な青年だったので、こんな人が今から島民(とめぐみさん)の洗礼を浴びて、まともに立っていられるのかと途中からめちゃくちゃ心配でハラハラしていたんですが…

あのいけすかないクズ島民達を、札束でぶん殴って黙らせる雅お兄様最高でした!!いや、断じて殴ってはいないし、そもそも興奮する部分そこでいいのかという疑問はさておき。

いたずらに甘やかしても島民達の意識改革をしなければ焼け石に水だし、手放しで喜んではいけない状況だったんですけど…めぐみさんへの告白含めて、彼のやり方はとても小粋で洒落ていてどこか痛快でした。

島の悪環境を金銭で改善するのは、猪口さんも使えなくもない手段なんだけど、彼はあまりにもしがらみが多すぎるので…その点、雅さんなら外部の人間で後腐れなど一切なく、自分の実力で稼いだお金でなんら気兼ねなく投資可能でいいな!

依存エンドでは、懸念事項が現実のものとなり()見事に島民とめぐみさんの闇に引き込まれた雅さんが、それはもうすばらしいまでの鬱スペックっぷりを披露してくれてました。二人ともすごく色っぽい。

後味の悪さはデフォルトだったんですが。あれほど追い詰められても、どこか堕ちきれないままで死を選んだ彼の強さがとても哀しく儚くて綺麗だなと思いました。そして、白無垢の使い方が悪趣味すぎて最高でした。


藤堂 樹

タイプ的には陰湿S(ツンデレ)といった感じで藤堂兄が陽属性なら、藤堂弟は陰属性。対称的でとても良いです。ていうか、これ弟さんの方わりと真性ですね!毒の小瓶携帯してるのだいぶヤバい。

気風のいい兄貴キャラだった雅さんと違い、樹さんは弟キャラというよりはむしろ小姑で(笑)序盤はめぐみちゃんをこき使ってネチネチ苛めてくるのですが…ちょ、中盤以降の本性出した時のギャップー!!(ダァン!!)←机殴った音

劣等感と依存心を拗らせてて面倒くさい事このうえなし。めぐみさんがもう一人増えたかのような屈折した性格に加えて、あの一人称と口調の変化。色々と萌えました。いやー、あれはあざといずるい。

似たような悩みを抱いてるキャラとしては、望月くんがいたんですけど。樹さんは「兄の迷惑になりたくない」という思考回路まで、ほぼドンピシャでめぐみちゃんと似た物同士。被ってる猫を脱いで本性出すと、子供っぽさが出てめちゃくちゃ可愛いくなって魅力が倍増しになるとこまでそっくり!!

あ、でもめぐみちゃんの方が圧倒的に生きるの下手なのは全力で同意します。

そんな彼が、めぐみちゃんの根暗卑屈っぷりに辟易しつつ説教しながらお世話を焼く姿は中々にニヤニヤしましたが…途中からの展開が相変わらず辛かったです。

でも、島の状況が悪化するなか、二人が傷を舐めあってそれまでの鬱屈とした感情から脱しようとする流れ、月影らしさ全開でほんとすごく良かった!

めぐみちゃんと樹さんの卑屈ネガティブさは、掛け合わせるとプラス方向に作用するタイプで相互作用としては悪くないんですね。いやまあ、シナリオ上では毒を飲むとか飲ませるとか物騒かつ陰気きわまりないやり取りも交わしてたんですけど!(プラス方向とは)

港での突然のプロポーズに死ぬほどときめいたんですが、あの流れからまさかの拒否する選択肢が用意されてるあたり、ほんと月影容赦なくエグいですよね。

絶対に死ぬほど勇気が必要だったであろう樹さんにあの仕打ち。心中展開の前に、めちゃくちゃ心が抉られました…そりゃ死にたくなるわ。

樹さんは陰属性なので、依存エンドの方がより趣があって好きだし似合いますよね。もちろん幸せな結末もあるという前提でのお話なんですが。あの折鶴と毒薬の使い方がまた上手い!!

やー、一旦断られただけで結局は両思いなんだから、別に死ななくてもそのままくっつけばいいでしょうに…なんて一般論が全く通用せずあっさり独りで死のうとするあたり、さすがめぐみさんと似た物同士なだけあります。

樹さん、新キャラなのにおそろしく月影世界に馴染んでるなー、と変なところで感心したりしました。

余韻台無しにする情緒も欠片もない感想になってしまったんですが、プレイ中あまりに素晴らしく完成されたバッドエンドぷりにのたうちまわって詳細割愛しただけですので、ご容赦ください()


総評

まさか ここまで めぐみさんの 厄介さが 根深いとは …

もう、その一言に尽きます(平伏)それにしても、月影キャラって全員抱えている傷とか背負うものの重さに個人差はあれど、本当に惚れ惚れするほどのいい男ぞろいですよね…

日本語の美しさや情緒を存分に堪能できるし、台詞まわしも風情があって素晴らしい。声優さんが全体的に落ち着いた低いトーンで演じてくださってるので何気ない一言ですら格好良かったです。

さすがにこれ以上の展開を望むのは冗長かなとは思うんですが。できればもっと月影の世界に浸ってたいです…特に、藤堂兄弟とかあのハイスペックさを持ってしてこれで出番終了なんて、勿体無さすぎません…??

めぐみちゃんがまだ17歳だと知り驚いて、それを度々忘れそうになる藤堂兄弟の反応とか内心を思うとかなりニヤニヤしたので、せめて彼らのアナザーとアフターは下さい(切実)

あと…無粋なのは承知の上でいうと、花柳街ルートとか依存系エンドに関してはPC版(R15か18)とかでもプレイしてみたいなーなんて思ってしまいました。

いや、月影の鎖はCERO的にも全年齢乙女ゲームとしてもギリギリの表現をしているにも関わらず全然下品なところがなく、絶妙なバランスで美しくて艶やかで上品な世界観を保ってて本当に素晴らしいと思ってるんですが。

一部ルートでかなり思い切った描写を用いつつも、やはり制約があるせいで表現の幅が狭まってる気がする場面もちらほらあったので。そういうしがらみが無くなったフルスペックな状態で、月影の世界観を堪能してみたい気がしました。




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