音の葉おれんじ

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zoom RSS 灰鷹のサイケデリカ  プレイ感想 その一

<<   作成日時 : 2017/06/15 09:58   >>

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黒蝶のサイケデリカもプレイ済みです。


相変わらず感想が長くなってしまったので、まずはネタバレ無しの総評から。


〜システムについて〜

基本システムはAVGとしては不服なし。お馴染みいつものオトメイトさん…なのですが。MAP移動によるシナリオ進行とフローチャートからのシーンジャンプ機能に少し戸惑いました。

特に、MAP移動でコマンド会話をしていくシステム。謎のアイコンと数字が並んでるの見て「ん?なんだこれ」ってなって、電子マニュアル起動しました。要はイベントや会話相手を選んで進めるだけなのでややこしくはなかったんですが…これ、男女チェンジの仕方含めて、ゲーム内で注釈入れてくれてもよかったのでは…?

あとモブキャラとの会話回収がやや煩わしかったです。無駄に数が多い。

ただの愚痴や噂話に混じって伏線が仕込まれてたりしたし、灰鷹の世界観を味わうのに一役買っているし、周回して何度も見なきゃいけないわけでもなく…なので、振り返って見るとそこまで苦でもなかった気もするんですけどね。

会話を総当りでシナリオを進めるあの面倒くささ、レトロRPGぽくてちょっとノスタルジー感を味わえました(笑)

BGMはファンタジー感あふれる異国情緒が味わえていい雰囲気でした。そもそも志方あきこさんのファンなので、もう主題歌とタイトル画面曲聞いてるだけで幸せ。島みやさんのED曲も素晴らしかったです。欲をいえば、BGMが打ち込みではなく生演奏だったらもっと良かった…

そして、前作から引き続き結賀さとるさんの美麗なイラストが拝めて眼福でした。漫画家さんだからなのか、スチルはもちろん立ち絵ですら表情やポーズに生き生きとした躍動感があってすごく好きです。

主人公に立ち絵とボイスが付いてるのも最高ですよね!!(基本いつでもどこでもヒロイン推し)自己投影の妨げになるから不要!!って方が多いのは百も承知してるんですが、もっと増えて欲しいなあ…


〜シナリオについて〜(具体的なネタバレはしていません)

赤い瞳を持つ女性を魔女として忌避する因習がある常雪に閉ざされた街で、二つの一族が派閥争いを繰り広げる愛憎交えた群像劇ファンタジーノベルゲームです。

基本シリアスだし、文化レベルが低めな閉鎖された環境下なので鬱屈とした雰囲気なのですが…幻想的な美しさもあり、何よりそこに暮らす人々の生き生きとした息遣いを感じられて楽しいです。テキストも癖がなく読みやすいのではないかと。

黒蝶と同じく乙女ゲームの恋愛セオリーやタブーなど総無視して、描きたいものだけを詰め込んだかのような賛否両論なストーリー展開は健在です。登場人物は皆、何かしらの歪みやしがらみに囚われながらも、ひたむきで人間味がある魅力的なキャラクターとして描かれています

街の住人など主要キャラ以外とも絡むせいで、黒蝶の時よりも世界観に深みが増していたし、伏線や物語の完成度も上がっている気がしました。

明らかに色々とおかしい点があるのに(いい意味で)何がどうなっているのかさっぱりわからないんですよ!物語を読み進めていくにつれて増していく戸惑いや不吉な予感が、魅力的な世界観を手探りで紐解いていくワクワク感に繋がっていてとても面白かったです。

なにより…前作で消化不良(投げっぱなし)だったあれこれを、こういった形式で導入してくる続編というのは珍しいと思います。黒蝶をプレイした人(特に緑と赤の人が好き)であれば、随所で辛かったり切なかったり嬉しかったりしてのたうちまわりたくなるかもしれません。

所謂「地雷」と呼ばれる要素がふんだんに盛り込まれているものの…活かされない設定や世界観、整合性がユルユルな残念シナリオが多い乙女ゲームの中では出色の出来といっていいほどの上質な物語だと思うのですが。

恋愛部分が雑なせいでどうにも手放しで絶賛することが出来ないのが何よりも惜しい!

率直に述べさせていただくと…恋愛に関しては個別ルートが虫の息だし、ハッピーエンドの定義が迷子だし、フラグ管理は職務放棄です。

いや、前二つはまだいいんです。後味の悪さや消化不良感があって賛否両論なのはサイケデリカシリーズとしてはお約束であり、それすらも魅力であり味わいだと思っております。

でも…でも今作のフラグ管理は真面目に酷い。せっかくの物語への感情移入を妨げるレベルです。何でそこ手抜きしたんですか…!?有給はテキスト差分さんと相談して被らないように取得していただきたい。どっちも仕事しないとかどういうことだ!!!

…すみません。自分でもちょっと何言ってるのかわからなくなってきました。

プレイした人によって許容範囲も嗜好も千差万別なのでしょうが…多かれ少なかれ気に入らない、受け入れがたいと感じる要素が必ず含まれていると思って間違いないのではないでしょうか。本当に挑戦的で独自路線を突っ走っているシナリオです。

黒蝶は大丈夫だったけどこっちは無理(逆も然り)って人も相当いらっしゃるのでは…なんて余計な心配がよぎりました。

あと、時系列や前作との関りなど設定がやや複雑…というか肝心な部分が流されたりぼかされたりしてます。考察がお好きな方にはたまらない仕様ですが、情報整理と認識のすり合わせがちょっと難しい気がしました。

初回プレイ時、あまりにとんでもない真相に圧倒され、賛否ありまくりな怒涛の展開に押し流され、ED条件がよくわからないままに気が付いたら意図していないキャラとの結末を迎えてしまい…かなり唖然呆然でした(笑)

一つの物語としてみると、とても美しいとは思うものの…フルコンプした今でさえ自分の感情をどこに据えたらいいのかわからないままで、「面白かったし、好きなんだけど…もうちょっと…もうちょっとだけ何とかならなかったんですか…?」と膝から崩れ落ちたくなるような心持ちです。

「救いは用意するけど、一点も曇りの無い大団円や幸せなその後は絶対に描かない」という作り手側の拘りと意志を感じる作品であり、それゆえに惹き付けられるものや何とも言えない余韻がある意欲作だと思ってます。

でも…でも!それはそれとして恋愛ルートの分岐本気でもっと頑張って欲しかったし、黒蝶&灰鷹の皆がちゃんと幸せになってる結末をもう少し見たかったー!!!いや、FDとまでは言わないから、ちょろっとでいいから幸せな後日談SSを…

しかしこれ仮に製作陣が「報われない結末こそ至上!幸せなだけの恋愛とかご都合大団円なんて反吐が出るよね」みたいな嗜好を徹底したゆえの作品なのだとしたら…めちゃくちゃ見当違いな希望な気がしてきた…(苦笑)

私、面白ければなんでもいいと思ってるので、こんな風にのたうちまわるくらいしんどいお話も大歓迎なんですが。基本的にはやっぱりハッピーエンドが好きです。ゲームに限って言えば、悲劇はあくまで結末の一つであり、それをひっくり返してカタストロフを味わう為にこそあってほしい。

サイケデリカはどうしてこうも報われないお話にしようと思ったのか…受け止め方の違いなだけで、ちゃんと報われてると感じる人もいらっしゃるだろうし、これはこれでいいんだけど、ほんと辛いしんどい…でも好き…なんとも複雑な気持ちになる作品です。

これでシリーズは本当に完結してしまったのか、それともまた別の物語が語られる機会があるのかはわかりませんが…出来ればサイケデリカ製作チームの作品、続編でも完全新作でもいいのでまたプレイしてみたいです。


キャラやシナリオについては次回の感想でネタバレを交えつつまとめさせてもらいます。












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