蛇香のライラ  第二夜 アジアン・ナイト プレイ感想

官能×三角関係な乙女ゲーム、二作目です。


二夜目である今回の攻略対象は、鱗帝国という中華系の国からやってきた皇子様二名。

二次元ワールドに耽溺している困った次期皇帝を誘惑し、現実に目を向けさせた後に手ひどく振るのが今回のお仕事です。依頼したのは第二皇子である弟。

兄「彼女(二次元)以外を妻に娶るなどとんでもない。生涯を彼女(二次元)に捧げます」

弟「うちの兄貴マジやばい(世継ぎ的な意味)ので、ちょっと(色仕掛けで)ぶん殴って現実に引き戻してほしい」

なんかもう色々と酷いなおい。※褒め言葉


というわけで、ありそうでなかったツッコミどころ満載な設定&展開にわくわくしながらプレイ開始しました。


皇驪ルート:女性と見まがう涼やかな容姿の皇子様で、上品かつ清廉潔癖でやさしい超いい人なのですが…自国に伝わる有名な御伽草紙「白蛇伝」に心酔している超ガチ勢オタクで、物語に出てくる「白娘子」のイメージにぴったりなシリーンを本人だと思い込み一目惚れなさいます。

マジですか。

シリーンを丁重にもてなしてはくれるものの…「神聖なる二次元嫁が現実の世界にウェルカムした…!?えっ、まって、無理。推しと同じ空気吸えるとか、尊すぎて死んでしまう…」みたいなノリなので、ちょっと誘惑すると畏れ多くて脱兎のごとく逃げ出すし何なら気絶もする。

お前は初心で低燃費な乙女(オタク)か。

なにこのやんごとなき清らかな残念さ…新感覚すぎて反応に困る。一人で作品の官能レベル上げようと真面目に頑張ってるシリーンに謝ってあげてほしい。

密偵任務はもちろん恋愛も始まらない前半の上滑り展開が楽しすぎて、呼吸困難に陥りがちでした。ジェミルくん何やらされてんの…。

「ニ次元にしか興味ない変態さんだけど、こんな聖人君子みたいな人をだますの心苦しい…」と良心の呵責に苛まれるシリーンの隙をつくかのように、桃プレイというとんでもない爆弾を投下してきた皇驪さま許すまじです。

据え膳をかたくなに拒否する紳士的な拗らせオタクだったくせに、なんで急にシリーンを縛って桃を口に押し込んで性的に興奮するようなド変態に豹変したんですかね。
えっ…「女性の愛し方が奇異な皇子」っていうキャッチコピー、ここに繋がってんの??残念と変態の振り幅があまりにマニアックで、これもう官能とか通り越して100%アウト案件では!?

こんなに変態なのに、本人の麗しさと気品が一切損なわれてないせいで余計にシュール。

PCモニターの前でドン引きしながら爆笑できる程度には面白いけど、ミッション内容が馬鹿げた茶番なわりに高難度すぎだし、ほんと全然恋愛できてないんですが、これ大丈夫か!?

…と、心配しながらプレイしてたら、後半は一気にまともになって拍子抜け安心しました。

皇驪さま、確かに少々(?)変な人ではあるものの、それは皇驪さまの一面でしかなく…シリーンを警戒して数々の誘惑を鋼の理性で抑え込んでたり(えっ…じゃああの桃は…??)信頼できると踏んでからはスパイとして後宮の闇を探るようにそれとなく仕向けたり。

育った環境ゆえ肉欲に嫌悪感を持ってたり、本音を悟らせないよう振る舞うのが得意だけれど、家族や民を大事に出来る賢君じゃないですか!(いや、だから桃…)オタク拗らせてるくらい、個人の趣味として全然許容出来る…

誠実な真人間に弱いシリーンが彼に惚れるのもすっごくよくわかります。(え、だからあの狂った桃プレイは

えー…すみません…ちょっと桃の破壊力強すぎて、彼のまともさが露呈するたびに脳内ツッコミが入って忙しいことになってました。

ストーリー後半は鱗帝国に舞台が移って雰囲気がガラリと変わり、息子を溺愛してやりたい放題の皇后や後宮の闇に立ち向かうシリアスな展開で、相変わらず王道のおとぎ話みたいで楽しかったです。この大団円感きらいじゃない…

正直、皇驪の思惑や葛藤がこっち(シリーン)に事前にほとんど伝わって来ないので「いつシリーンに本気で惚れたのかさっぱりわからんし、どこまで本気だこの人!?」状態だったので、展開が急に思えたりとっ散らかってる部分もありましたが。

彼の底が見えない謎の変態っぷりにアワアワするの、すっごい楽しかったので問題なしです。

部屋の壁画とか、クリア後の推しが三次元の妻に移行しても相変わらずオタク拗らせてる皇驪様のやらかし具合に、お腹ひきつれそうなほど爆笑しました。

理想の絵師がいないからって自ら筆をとる意欲と才能には頭が下がりますが…自分で作った嫁グッズを職場に持ち込もうとすんな。

バッドエンドは二種類あったけど、そちらは正直あんまり…でした。皇驪様、確かに嗜好はアレだけど性根は至ってまともなので、ヤンデレ化が似合いそうで似合わない。素でじゅうぶん強烈なキャラしてるので、そのままでいて下さい。

っていうか…あの自室でアレコレされると、壁の自己主張がすごすぎて集中できなくないです?いま私は何を見せられてるんだ感が半端ない。

バッドの白蛇伝プレイに興じる皇驪の背景が気になりすぎて「いや、後ろ!後ろー!!」って言いながら呼吸困難になりかけました。皇帝自筆の白娘子×自分の特大パネルまじやめてください。




希驪ルート:男臭いフェロモン出してガンガン押してくるチャラ男で、兄のオタク性癖をあげつらって失脚するのを狙ってたりする野心的な肉食系男子。

…かと思ってたのに、良くも悪くも全然違いました。

第二皇子で側室の子という微妙な立場にいるわりに、驚くほど擦れた部分がなく気さくで純粋。女の子慣れしてるので、欲望を隠さずストレートにぶつけてくるものの…さらに男慣れしてるシリーンに良いようにあしらわれて、あっさり撃沈するのが微笑ましかわいい。


何だこのめっちゃ素直でいい子ー!狡猾要素どこにいったー!!
あの…まじめな話、彼だけ企画初期からシナリオ決定までにキャラ設定変わってません??公式のキャラ紹介と言動が一致しない。

別の子(兄)が餌をもらってるのを羨ましそうに見てるけど、ちゃんと待てが出来るしつけの行き届いた大型犬って感じで、ほんとにいい子で癒されました。

皇宮に居場所がなくて女の子達の間フラフラしてるくらい、全然悪いことじゃないと思うよ…むしろ、顔も育ちも金回りも良い女の子に平等に優しい皇子とか極上のカモだよ…(ひどい)

兄に負けず劣らず誠実で聡明な好青年ではあるのですが、けして一番になれないし、なってはいけない事を本人がよく理解していてそこに甘んじてるせいか、ストーリー展開はイマイチ物足りませんでした。

そういや私、あんまりこの手の二番手いい人キャラに惹かれたことないなあ…(ごめんなさい)

すごくいいお話ではあったんですが、亡き母親の手記を読む勇気さえあれば、彼の抱えてる問題はおおむね解決しちゃうのようなお話だったので…切っ掛けが必要だったとはいえ、それくらい自力で頑張ろうよ…という。

身分差や自分の汚れ具合を気にして彼を突き放そうと苦悩するシリーンと、それを受け止めようと一途に根気強く口説く希驪の関係、微笑ましくてほんのり切なかったのですが。

互いの生まれ育った環境ゆえの視野の狭さと臆病さが、ものの見事に恋愛進展の足を引っ張っていたので少々面倒くささもありました。

他ルートだとチョロいのにシリーンがすっごく頑なな鋼鉄の女みたいになってて、希驪の焦らされっぷりが気の毒なくらいでした。あまりにも純愛すぎて、このルートが今までで一番官能要素が仕事してなかった気がします。

美蘭ちゃんが無駄に酷い目にあう点が一番びっくりでしたよ…立ち絵が痛々しくてヒッてなった。シナリオ強制力で闇落ちさせられた感があって少々気の毒です。

余談ですが、パメラにヴィンスは渡したくないけど、美蘭になら希驪を託しても良い派です。「あんな変態好きじゃないわよ!!」は暴言にして名言だと思います。デスヨネー。

相変わらず急ハンドルオチでしたが、壮大でドラマチックさがあるバッドエンドの方がある意味好みでした。別れる切っ掛けやオチはさておき。悲痛な覚悟を抱いて立派な皇帝やってる希驪カッコよくないです…?

色々文句並べちゃいましたが、シナリオ構成も恋愛過程もベタながらも丁寧だったと思います。

アイス食べながらはしゃいでる二人とか眺めてると大変癒されました。希驪が桃好きな理由がまたいじらしい…(っていうか、どこまでもついてくる桃…)


二重スパイルート:えーっと、ごめんなさい。第一夜と違って、あんまり楽しくなかったです。

前述したとおり、皇驪と希驪の魅力は多少変人(ヘタレ)であろうと、性根がどこまでも善良で相手を想いやる誠実さに溢れているところだと思うので、シリーンの都合を丸ごと無視してヤンデレ化されると違和感がすごい。

基本たがいに遠慮して身を引くか、最初から仲良く共有する道を選びそうなくらい仲良し兄弟なので…中途半端にシリーンを拘束して「どっちが好きか」と試すような展開あんまりピンと来なかったです。

どうせ壊れるなら、徹底的に兄弟で競うくらいの勢いがほしかった…というか、依頼内容がアレすぎて、そもそも全然まったく二重スパイしてない(笑)


そういえば…店主様、毎回シリーンが恋に生きるとなるとめっちゃあっさり手放して幸せを祈ってくれるけど、あの人一体なに考えてるんでしょうか。絶対善人ではないし、むしろ親友のアイーシャも何かヤバい裏の仕事やらされてるのでは疑惑が出てきてて怖い。

第三夜はおそらくシャナーサが舞台なので、その辺り含めて楽しみです。この作品、攻略対象達の衣装差分がすごい豪華で目が幸せです。